43 Tone Organ
1985年3月頃うまれ。
本体はYAMAHA製、電動式リードオルガン。
61鍵。1列半笛。
ハリーパーチチューニング(on C)
 * * * * * * * * * 
  リードオルガンのチューニングは 鍵盤の下に並んでいる「笛室」の 中に一音につき一つ入っている リード、日本語で言うと「笛」を 専用の道具でひっぱりだし、 高くするには先端を、 低くするには手前を カッターナイフでけずっていく。
  パーチのチューニングは平均律を 基にしていないので、「半音を> 何分割」というような言い方はできないが、例えばドならドを、ドのシャープならドのシャープのリードを3から4枚づつ用意しておかねばならず、今ではこれを入手するのはかなり困難である。
43 Tone Organ

  左の写真を見ると、鍵盤の上のところにところどころピンクの印があるが、 それが純正律 c scaleをしめしている。
  純正律というとなにか日本人の潔癖嗜好を 刺激するようで、スゴイことのように思われがちだが、純正の協和の物理的な音響パワーの凄さ以外はあまりいいことはない、というか、実際はあつかいにくく、不自由なものである。ハーモニーだって常に完全協和していたらお経=グレゴリア聖歌のようになってしまう。もちろんお経は魅力的だが、「わたくし、音楽はお経だけですのよ、オホホホ」と、達観できる人は稀であろう。 だから鍵盤の上に貼ってあるシールのようなものは、わざわざ作ったうんと不協和な 和音、その中で特に気に入った響のもの、そして特定の曲用にみつけたわたしだけの 不協和音、シジジー和音をしめしたものである。 鍵盤の中央のc をC3(yamaha方式)とすると、実際のC3の音ははF2の鍵盤にふっている。つまり、それが「1」の音、いわゆるドの音。これはA=440の場合の平均律の ドのピッチにしている。(パーチはG SCALEなのでソが1)そこから、ズンズン 鍵盤をあがっていって44個目でやっと次の"ド"に上がれることになる。 まとめると、F2がC3つまり真ん中のド、F5がC4つまり次のド、というわけである。
  実際にはこのオルガンは61鍵なのであまった鍵盤61-44=17はどうなっているか、というと、一番下のC1~E1はベース用にC1F1G1をふっているが、余ったふたつのキーは実はリードの出し入れで笛室がおかしくなって使えないボツ鍵盤である。 そして、F1には「32」つまりA2がふられ、本当はそこから、パーチスケールが 始まっている。

  さて、関西仕様の2号機が2005年12月3日、遂に完成した。TUNINGは一号機と同じだが、 こちらは「フタつき」。そして下部にちいさい棚がついていて、そこにマイクミキサーを 収納するつもりだったが、コードを繋ぐと入らないことがわかった。 オンドマルトノと共演する機会があり、我がオルガンももう少しエレガントなルックスに ならないものかと思ったが、なかなか道は険しいようだ。



*トップページ上のキーボードは、実際のスケールと音をもとにFLASHで再現したもので、クリックすると音が出ます。43微分音オルガンを体験してみてください。 トップページへarrow
シジジーズオフィシャルウェブサイト  COPYRIGHT©2007 SYZYGYS ALL RIGHTS RESERVED